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2019,5,13
日の出レイラインの変遷の姿、それはおそらく政治的理由。
前記事で何度も触れている、日本の祭祀基軸ともいえる夏至レイライン(富士山~高千穂峰レイライン)。
最近私は、このような太陽を追うタイプのレイラインは、時代と共に変遷してきたのではないかとも妄想するようになって来た…。
宮下文書によると10代崇神天皇の御宇、経済的負担の大きい富士朝詣でを廃止する為、アマテラスを富士高天原から遷座させ、大和国にて天皇宮中祭祀にされる。これは富士朝とウガヤ朝の存在感喪失を意味しており、本来の祭祀重要要素であった『夏至の方角』や『富士山の位置』は天皇勢力に悉く無視されてゆくわけだ。むしろ富士朝を完全無力化する為に、意図的に基軸レイラインから外していた可能性もある。様々な試行錯誤の結果、出来たのが有名な鹿島神宮高千穂峰レイラインではないかと…。
また以前にも書いたあくまで私の憶測なのだが…。そもそも夏至レイラインというのは露出を避けなければいけない性質のものではなかろうか?。レイラインをエネルギーパイプラインだと考えれば解りやすいか…、天然資源補給路を奪い合っていた歴史があったかもしれないのだ。平将門の乱のようにレイラインをクーデターに転用しようと企む者もいたのかもしれない…(個人的妄想)。
その裏付けとして、夏至レイライン上には、征夷大将軍や東征者たちの『必勝祈願』『東征鎮護』の痕跡が残っているのも事実である。
これらレイラインの変遷は、やはり政治的理由と考えるのが自然であろう。そして平安時代の歴史的勝者であった藤原氏は、富士山高千穂峰レイラインを鹿島神宮高千穂峰レイラインにすり替えて、旧レイラインをあえて隠したのではないかと。同じく歴史的勝者であった徳川家康は、武蔵国大國魂神社を直轄地として独占し、『くらやみ祭り』を催して御祭神を隠していた節がある。つまりこのレイラインは悪用されないように、カムフラージュせねばならない程の重要機密だったのだろうか?。
奇しくも、この夏至レイラインにはアマテラス荒魂・瀬織津姫が多く祀られており、江戸時代の大国魂神社には瀬織津姫も祀られていた。レイラインを隠蔽する為に、結果として瀬織津姫も隠蔽されたという考え方も出来るわけだ…。
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はたして、レイラインを隠そうとしたのか?
それとも、瀬織津姫命を隠そうとしたのか?
迷うところではある。
※因みに鹿島~高千穂レイラインは二つあるので注意。スタートは同じでもゴールが違う、宮崎県高千穂峰と宮崎県高千穂峡、いずれにせよ元祖『夏至レイライン』を模しつつ、分断した後世付会のレイラインと思われる。
〇鹿島神宮~富士山本宮浅間大社~伊勢神宮~高千穂峰
〇鹿島神宮~富士山~高千穂峡
式内社論社・小野神社(府中市)の正体とは。
では具体的に、どんなところにレイライン変遷の影響が残されているのか。
実は武蔵国『小野神社』論社は、多摩市と府中市ふたつある。 府中市内の式内社論社『小野神社』(下左写真↓)、御祭神は天下春命と瀬織津姫の二柱である。Wikipediaによるとこれも多摩川の氾濫により移転されたものと推定されており、多摩市と府中市どちらかが本社でどちらかが分社という。武蔵総社・大國魂神社が『武蔵一宮』認定しているのは多摩市一ノ宮の『小野神社』である。
〇小野神社(東京都府中市住吉町)
~御祭神~
・天下春命
・瀬織津姫命
加えて水神の特性上、多摩川両岸多摩市側と府中市側に社を残したものとも推測される。では何を基準にした対岸なのか?。私自身、府中市の小野神社の役割が長い間、謎であった。富士山高千穂峰レイラインを基準とする多摩市小野神社が存在する一方、府中市小野神社も何かしらの理由があると踏んでいたが…。
ここで宮下文書にて、歴史的背景を見てみよう。
神武天皇時代、『鳥見山に天つ神大御神の遥拝所を建てさせられた』とのこと。『鳥見山』にて毎月一日と十五日に高天原(富士山)に向かい礼拝した。この習慣、毎月一日と十五日の神社参拝の風習は現代でも残っている。
その後の7代孝霊天皇の代には、遥拝所機能を伊勢国『二見ケ浦』に移動している。11代垂仁天皇の代、天照皇太神宮そのものを大和国から伊瀬(伊勢)国に遷宮、皇女倭姫命を宮守・祭祀司長に任じた。そして作田毘古命(サルタヒコ)67世孫の舟田彦命が供物司長となる。これが山田氏であり後の松木氏である。
『鳥見山』『二見ケ浦』、二つの重要ポイントが浮上したので、これを富士山と繋いでみた。
図①上から日の出レイラインの時系列順・変遷順に
①富士山高千穂峰レイライン
②富士山鳥見山レイライン
③富士山二見浦レイライン
④鹿島高千穂峰レイライン
図②小野神社周辺図
図②小野神社周辺図を説明すると、
・東京都瑞穂町箱根ヶ崎『狭山神社』由緒では、源義家が東征中に箱根権現の霊夢をみて、勧請したという。ホツマツタヱでは箱根神はアメノオシホミミと推定されるが、宮下文書には記載がない。
・神奈川県川崎市麻生区『月読神社』への立川断層レイラインが、小野神社付近でクロスする。御祭神はツクヨミ・オオヒルメ他。
・上略図には記載されていないが、レイライン上には東京都多摩市小野神社近くに『九頭竜神社』や、明治時代に田中光顕が建設した『旧聖蹟記念館』が存在する。
とまあ、これはまだまだ調査中だが…。上図のように夏至レイラインは時代とともに変遷してきたのではないかと。この図では移転した小野神社(府中市)はその名残りではないかと…。
これからは利害を超えたレイライン論が必要となる。
前述したように、夏至レイラインは他人に取られてはいけない代物だった可能性がある。しかし夏至レイラインを奪い合っている状況は、何も過去だけの事ではないような気がする。それは現代にも言えることではなかろうか。
googleマップを確認すればわかることだが、今現在もこれら夏至レイライン上には様々な新興宗教の教会やセミナーハウスがある。ic uもある。つまり現在進行形でこのレイラインの恩恵を受けている人がおり、利害関係も発生しているのだ(笑)。己が信仰上の秘密を守りたい人もいるし、レイラインを悪用し利益を独占したい人もいるのだろう。
まあレイラインが伏せられている理由はともかく、皆さんも一度でいいので地図上なにがあるのか確認してほしい。地図は嘘を付かないし、ありのままである。
さてご存知の方も多いかもしれない、科学誌ネイチャーによると2018年急速に夏至日の出の方角が45度も北上していたという。私自身が朝日を追って体感してきたことだが、これも何故かマスコミが報じない…、やはり様々な利害関係があっての事なのだろうか?。もしこのポールシフトのニュースが真実で、地図上富士山に宛がうと…45度北側プラスとは北海道大雪山系方面?からの日の出となる。いままでの日の出レイラインの意味合いも変わるのではないかと。
神様は人間たちの独占欲に嫌気が差して、夏至レイラインを変えてしまったのか?。
ま…素朴な疑問なのだが、夏至線が変更されたら、今の富士山~高千穂峰のレイライン上の神社はどうなるのだろうか…?。
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※地図はクラフトマップ使用。