セキホツ熊の謎を追え!

古史古伝を片手に神社めぐり。古代人の残した偽書に基づく妄想考察。

『諏訪大社』正体解明?。追放されたのはタケミナカタではない、神武天皇御子・手研耳命であった。

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謎の宝庫『諏訪大社・上社本宮』(長野県諏訪市中洲宮山)。

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 2020,10,17

諏訪大社。

長野県諏訪湖、中央構造線上の諏訪湖にある四社構成の巨大神社。ネット上タケミナカタには様々な憶測があり、それを祀る諏訪大社も何かしらの結界ではないのかと憶測を呼んでいる。日月神示にもスワの仕組みを書いてあったので、個人的にも気になる存在。それだけ巨大で魅力的な神社ということだが。

 

一般的には、諏訪には先住民的な存在ミシャクジ神洩矢神がいて、後から中国地方出雲を追放されたタケミナカタが入植してきたという。結論から言えば宮下文書版タケミナカタはもともとこの地にいたようだ…。

今回も宮下文書が解決の突破口となるかもしれない(笑)。

 

まず、諏訪の先住民信仰とは何なのか?。

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ミシャグジさまと洩矢神のハーモニー?

※多少ズレあり。

今回も、以下個人的な妄想を書くと…。

~上社レイライン~

・甲斐一宮摂社山宮(山梨県笛吹市一宮)

・御室山(山梨県笛吹市春日居町)

・御射山神社(長野県諏訪郡富士見町)

・上社前宮(長野県茅野市宮川)

・上社本宮(長野県諏訪市中洲宮山)

・洩矢神社(長野県岡谷市川岸東)

・善知鳥峠(長野県塩尻市旧塩尻)

・穂高岳(長野県松本市安曇)

~下社レイライン~

・杓子山(山梨県富士吉田市大明見)

・大蔵経寺山こと御室山(山梨県笛吹市春日居町)

・先宮神社(長野県諏訪市)

・下社秋宮(長野県諏訪郡下諏訪町)

・下社春宮(長野県諏訪郡下諏訪町大門)

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ミシャグジ神とはなにか?

シャクシは富士高天原の杓子山(しゃくしやま)、周辺に点在する御射山(ミサヤマ)神社にも関係すると見ている。下社の春宮と秋宮をレイラインで結ぶとちょうど先宮神社(長野県諏訪市大和)を通り、御祖代山杓子宮(山梨県富士吉田市大明見)をとおる。この小さな山頂の祠は宮下文書記載の御祖代山=御祖代山杓子宮天照大御神のことかな…とみている。さらには大明見小室浅間神社古宮付近には、社宮地神社(山梨県富士吉田市大明見)がある。すなわちミシャクジ神というのは富士朝の『御社宮地』を意味すると、宮下文書由来の神話体系かと…(妄想)。

先宮神社(長野県諏訪市大和)はこの先住民の産土神とされ、出雲神タケミナカタ勢力の諏訪進出に対抗したが、服従して当地に封じ込まれたという。現在でも当神社前の小川には橋をかけてはいけないという伝承がある。

一方の洩矢神。

残念ながら洩矢神については不明。ただ気になるのが、上社前宮と本宮のレイライン上に洩矢神社(長野県岡谷市市川岸東)が存在するのだ。

こうみると上社と下社はミシャクジと洩矢神の対立というか、並祀ということか?、そこに中央構造線が分断して2社を繋ぎ留めているようにもみえる。 

※杓子山と高座山には登山してきたのでそのうち記事にしたい。 

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『洩矢神社』(長野県岡谷市川岸東)謎の神・洩矢神が祀られる。

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もはや道がなくなっていた『社宮地神社』(山梨県富士吉田市大明見)

 そもそも諏訪は、昔からタケミナカタが統治していた。

一般的に言われている歴史を説明すると、『国譲り』の際、タケミナカタは中国地方出雲の神々の一柱であった。ホツマツタヱ10文によると、彼が高天原から派遣されたタケミカヅチに、諏訪へと追放されたと記されたと記載、後世の古事記はこれを大まかに踏襲した。このやり取りは日本書紀には登場しない。

~宮下文書・祖家(のちの蘇我氏)系図~

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宮下文書では、ワカタケオウ(雅武王命)・タケミナカタ・フツヌシ・タケミカヅチは蘇我系統・武勇命の四兄弟である。ワカタケオウはワカタケミコとも表記され、原本誤植の可能性あるが、14代仲哀天皇皇弟とかヤマトタケル御子とは明らかに別神。

ワカタケオウとタケミナカタは北中国守護司頭長の家に定められ、一方フツヌシとタケミカヅチは東国一帯守護司頭長と定められた。ニニギの『外寇親征の役』時代より中国地方日本海側に多くの漂流者がいたのは事実のようで、タケミナカタは富士朝高天原から中国地方を監視するために派遣された人物だ。

偽書のススメ2 :ニニギや神武は何と戦っていたのか? - セキホツ熊の謎を追え!

またタケミナカタの一族は常に『鹿』に乗り、四方州国を駆け巡り、戦時下では戦頭につく軍大将の家。兄ワカタケオウの一族は『馬』に乗り、四方諸国を駆け巡り、戦頭に先立つ大将の家に定められた。馬と鹿以外の区別がわからないが(笑)、富士朝において鹿はある程度普及した乗り物であり、コノハナサクヤも青木ヶ原火口自殺の間際に乗鹿?していたようだ。乗馬はオオヤマツミが苦心の末、初めて『うまく』乗りこなした。

戦略的に考えてみると、鹿部隊が電撃的に敵陣を突いて、馬部隊その突破口をこじ開けるイメージがあり。ただ原始的な戦争においてやはり、乗りこなせる人々は少なく、常に軍事行動で最前線とされる精鋭部隊なのだろう。その後『第二次外寇戦』の折には、火照須命を西征総元帥とし、副師としてタケミナカタら四兄弟が2万8000人もの大軍を率いて出陣。

加えて、ワカタケミコとタケミナカタの御子・諏訪彦命らは、富士朝に留まっていたヒコホホデミのロイヤルガード的な存在でもあったとみる。この時代から都は霧島山を『神都』と定め、旧都高天原は『天都』とされるが、タケミナカタ勢力はヒコホホデミとともに富士高天原周辺に留まったのであろう。ただ中国地方の監視もやっていたので、中国地方に彼らの子孫が残されていてもおかしくはない。

また富士朝にとって、悪雲垂れ込める方角『信州出雲(戸隠山)』とは、全国から罪人を集めた云わば刑務所である。地理的には信州出雲と富士高天原との間の諏訪に、タケミナカタの『鹿』の精鋭部隊を駐屯させ、いざ脱獄という時には即座に鎮圧させていたのであろう。

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後世ウガヤ後期〜神武時代にフツヌシ子孫とタケミカヅチ子孫が、中国地方で勢力拡大させていた渡来系(新羅国?)禍津亘理命を、日栄山(比叡山)にて撃破。宮下文書においては、四兄弟やその子孫が争うことなど一切なかった。

つまりタケミナカタが中国地方監視していた時代と、タケミカヅチ子孫の活躍した時代を、組み合わせてすり替えた可能性はある。時代錯誤と思われるかもしれないが、健磐龍命もこの手法ですり替えられおりスクナビコナの孫→神武の孫にされている(笑)。

※因みに当ブログでは、出雲『国譲り』は12代景行天皇時代前後に起きた政変とみている。

 

そもそも、タケミナカタ氏族は早期から諏訪一帯を治めていた。

初代ウガヤフキアエズの時代、ワカタケミコとタケミナカタ子孫が本州北部と中部地区の守護司頭長につく。

タケミナカタの子が建御玉命、孫が建勇王命とされる。その後、神武の時代、ワカタケミコ54世孫大湖武佐久命を大湖(近江)、見野(美濃?)の国造とした。タケミナカタ53世孫の諏訪建勇命を日高・志奈野(科野)、住和(諏訪)の国造とした。諏訪建勇命の御子・諏訪彦命を小国住和の国造とした。志奈野胡端に陸守副本営を置かれる、これを『住和の宮』と呼んだ。

※この55世諏訪彦命はタケミナカタの御子・2世諏訪彦命と同名別神なので、誤植の可能性もあり。

 

タギシミミ、諏訪に追放される。

同じ神武天皇の時代、ここで動きがある。

『第二皇子の手研耳皇子を東海十二道の総国造頭および元帥とし、富士山高天原小室の御宮に止まり、将軍に軍令を支配させられた。その後移って住和湖(諏訪湖)上の大宮に上られた。』

とある。これは一体なにか?。

この富士朝にいた手研耳(タギシミミ)命が、2代綏靖天皇を暗殺しようと企てがあった。この後、綏靖天皇がタギシミミを『殺させられた』とあり、実質誅殺したとの意味であろう。この後、タギシミミの親族がタケミナカタ親族の統治している諏訪の上の大宮(上社?)に、追放された可能性がある。その後タギシミミの子孫がどうなったかは不明。もしかしたら…、諏訪のどこかに富士朝側英雄として祀られている可能性もあるだろう。

この話は記紀にも登場し、『手研耳命の反逆』として世に知らる。私もなんとなく知ってはいたが、よもや富士朝が絡んでいたとは思わなかった。

しかし例によって、富士朝の存在は史上から消されている。

wikipediaタギシミミによると。

『日本書紀』では神武天皇の崩御後、異母弟の神八井耳命と皇太子神渟名川耳尊(のちの第2代綏靖天皇)を殺害しようと計画。これを察知し手研耳は片丘の大窨に臥せっていたところを襲われ、討殺された。この大窨(おおむろ)というのは富士朝のヒコホホデミ埋葬地大室・神山ではないかと?

『古事記』でも同様の説話が記されるが、多芸志美美命が殺害計画した対象は、日子八井命(神八井耳命の同母兄)を含めた3人と増えている。またホツマツタヱ31文では、タギシミミの計画が露呈したのは、母親であるタタライススの歌によると記されている。まあ、どれもこれも尾ヒレをつけてメロドラマに誇張されている…(苦笑)。

宮下文書でのタギシミミは『皇兄』とされ、富士朝から東国監視を任されていた実力者であったとみる。富士朝回帰を目論む富士先住民勢力に担ぎ込まれた可能性もあり。

 

そういえば、2代綏靖天皇の諱はカムヌナカワミミといい、皇后は蘇我系統ヌナソコツヒメ。

古事記においてタケミナカタの母親はヌナカワヒメ、古事記版オオクニヌシ(八千矛神)は多くの妃がいるが、高志国の彼女に求婚のため歌を贈ったといわれる。宮下文書においてタケミナカタら四兄弟の母の記載は特になし、ヌナカワヒメやヤサカトメも登場しない。

13代成務天皇時代、市入命がㇴナカワヒメの末裔・長比売命を娶り創建されたのが、奴奈川神社(新潟県糸魚川市田伏南村)という。西国天皇勢力と安曇野との協調関係が成立し、その機にタケミナカタの戸隠出雲・諏訪の歴史が改竄されたのであろう。やはり改竄されたのはホツマツタヱ成立の12代景行~13代成務時代とみるべきか。勢力分布と新生出雲と富士朝を隠蔽する思惑もあり、ヌナカワの強い影響力を信州に刻み残す必要があったのかもしれない。すなわち綏靖天皇ヌナカワの時代からの政治的関与が、この諏訪にあったということを主張したいのであろう。

ただし、古事記版ヌナカワヒメは安曇野姫川の水神、翡翠の神ともいわれ、何故かアズミ族の影がちらつく。また出雲国風土記ではヌナカワヒメはミホススミの母とも言われており、ミホススミ=タケミナカタという説もある。ミホススミと安曇野の歴史を解くカギではないかとみている。

 

信州出雲と中国地方出雲のすり替え。

前述した通り、タケミナカタとタケミカヅチのやり取りは時間を越えた史実改竄であったが、場所の改竄もよくある手法である。後世の応神天皇大山守皇子の富士川の戦いも菟道川(淀川)での出来事に修正されている。おそらくは飛鳥〜平安期あたりに改竄されたのであろうが、東国富士朝の歴史を西国天皇勢力がタブー視していたのが浮き彫りとなる。

出雲は信州戸隠の文化圏なので、おそらく諏訪先住民というのも富士朝勢出雲のことではないかとみている。あるいは富士先住民勢力が、当地へ来る以前の神がいたのかもしれないが(妄想)。ヤサカヒメを祀る北東側の下社は、手長神社や足長神社の御祭神からも信州出雲の文化圏にも見え、この信州出雲のスサノオ『らしさ』を誤魔化したいが故に、タケミナカタは出雲神出身という設定をされてしまっているのかもしれない。日本史の教科書になぜ富士山の歴史が登場しないのか…、もはや言うまでもないと思うが。

※宮下文書ではヤサカトメは登場しないが、スサノオ(ヤサカヒコ)の妃イナダヒメの諱がヤサカヒメという。このあたり組み合わせて後世の神話にしているのではないかとみる。

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※前宮

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※春宮・下馬橋

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※秋宮境内・御神木
現在の諏訪大社にて、タギシミミが祀られている形跡がないかと調べてみたのだが、なんとも謎の摂社境内境外社が多すぎる(笑)。また今後の課題か…。

 

ただ興味深い伝承が残っていたので、一応紹介しておく。

〜御頭祭(おんとうさい)〜

上社4月の祭事。

江戸時代の菅江真澄の資料によると、菟や猪や鹿を奉納するもの。鹿の皮・脳和え・生鹿・生兎・切兎・兎煎る・鹿の五臓などが供され、中世になると鹿の体全体が供され、『禽獣の高盛』と呼ばれる。現在では、動物愛護の観点から、鹿や猪の頭の剥製が使われている。

また諏訪大社七不思議の1つに『耳裂鹿』がある。これは生贄の鹿の中で、八ヶ岳裾野にて狩られた75匹の鹿が毎年上社へ奉納されていたが、この中に必ず一匹は耳が大きく裂けた鹿がいるという伝承がある。75匹中1匹の鹿の耳が裂けていることは、それほどめずらしいことなのだろうか?、よくわからないが。

まさかのミミか…。タギシミミさまからのメッセージかもしれない。

 

※因みに宮崎県日南市戸高の『吾田神社』はタギシミミ墓陵を主張している。

※またホツマツタヱ31文によるとこの綏靖天皇の御宇に、宇佐で衰えていたイトウ(善知鳥)神の祭祀を再興させたとある。奇しくも上社レイラインの塩尻付近には善知鳥峠があり、分水嶺公園がある。綏靖天皇時代に関係しているかもしれない。

  

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※地図はクラフトマップ使用。

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